ビジネスでは常に環境が変化し、先が読めない状況はよく発生します。そんな状況の中でも成果を出すには、迅速に意思決定し、行動に移さなければなりません。業務改善と成果をあげるためにPDCAサイクルを回している企業は多いですが、見えない工程で成果を出すには不十分なことがあるのです。ここでは、OODAループの仕組みや研修をすることでどのようなメリットがあるのかについて詳しく説明します。
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・OODAとマネジメントで注意すべきこと
・OODAループはビジネスに役立つ!OODAループの具体例を紹介!
・教育とOODAループの関係。OODAは教育現場でも力を発揮する
・OODAループを把握するときに活用できるおすすめ本をいくつか紹介
・OODAとPDCAの違いとは?使い分けと組み合わせで有効活用しよう!
・OODAに潜む欠点やそれを解消させる方法などを詳しく紹介
OODAループとは
OODAループはウーダと呼ばれ、米国のジョン・ボイド氏によって開発された意思決定方法です。ジョン・ボイド氏は、戦闘機での操縦経験や航空戦術をする上で、自分に不利となる状況からいかに有利な状況へ持っていくのかという研究を進めました。その結果生まれたのが、OODAループです。OODAループは、Observe(観察)、Orient(仮説構築)、Decide(意思決定)、Act(実行)の順でステップを踏みます。
はじめの観察は、情報収集という行動です。自分や取引相手の状況を確認し、同時に市場動向なども確認していきます。例えば、自社の商品Aは先月1,000個売り上げたのに対し、今月は500個しか売れなかったなどの状況を明確にすることが重要です。そして、観察によって得られた情報を元に、仮説を構築します。例えば、競合のB社が類似商品を発売したため、販売の勢いが落ちていると仮説を立てることが可能です。意思決定では、先の2ステップで導き出された方向性から、選択肢をいくつか考え、最も効果的な方法を選択します。例えば、競合会社が類似商品を販売しても味に自信があるため、広告法を変えたり、店頭に置く販売促進ツールを変えてみることができるのです。最後の実行で、意思決定に基づいた行動を起こします。ここでは、実際に違うポップなどを作り、より効果的な広告ツールを店舗に置いてもらうことが実行に当たるのです。
OODAループは1度だけ回せば最適な成果が出せるとは限りません。判断の間違いなどがあるため、何度かOODAループを回すことで最適な結論を出し、成果をあげることができます。
PDCAとの違い
PDCAサイクルを回し、結果をだすことを実践している企業が多いです。PDCAサイクルは、業務改善のために開発されたものですが、全ての状況で使えるものではありません。もともとPDCAは工場の生産効率をあげるために作られました。工場では、低コストでよりよい生産性にするために業務改善をしなければなりません。このPDCAは、工場のように工程が明らかで目に見えてわかるものにとっては効果を出しやすいですが、取引相手の気持ちや自分の感情などといった時には明確な結論を導き出すことが難しくなります。OODAでは、目に見えない状況や気持ちでも状況を整理してデータを集め、仮説を立てることで状況に対応していくことが可能です。
PDCAに含まれるP(プラン)は、計画を立てやすい状況には最適ですが、計画が立てにくい状況や計画を立てても、その通りに物事が進まない状況では効果を発揮しません。OODAではまず観察をすることで、状況がすぐに変化した場合でも柔軟にいつでも修正できるものになっています。状況を把握するのであればすぐに実行できるため、PDCAがなかなか回せなかったという企業にも最適です。業務内容によって、PDCAが合っていないと考える企業がOODAに変更することも増えています。
OODAループ研修で学べること
OODAループ研修は、従来のPDCA研修に変わって、マネージャー階層に人気となっています。研修では、OODAループとは何かということを学ぶだけでなく、事例をもとにワークを行うことで、実際の業務で実行しやすい理論を獲得していくのです。OODAのメリットは、ビジネスの速度を加速させ、柔軟な意思決定ができるということですが、研修をすることでOODAループの導入がどう効果的なのか知ることができます。OODAをよりよく実行していくには、組織の目的を共有することが重要ですが、良好な人間関係を築くためのポイントなども同時に学ぶことが可能です。リーダーとして、部活がOODAを実践できているか確認するためにも必要なスキルが身につきます。
実際にOODA研修に参加したマネージャークラスの方は、PDCAに比べてすぐに業務に取り入れやすかったという声があります。目の前にある仕事をこなすことで一生懸命になる現場ですが、より効率的な仕事をし、成果を出すためには一度業務の工程を見直し、OODAループが回せているか確認することが重要です。仕事で成果をあげているビジネスマンは、自然とOODAループを回していることがわかります。OODAループを体系的に身につけるためには、独学もできますが、実践により近いワークで学べる研修が最適です。従来のマネージャー研修だけでなく、研修会社が実施しているOODAループ研修を受けてみてください。
OODAループで成果を出せる
業務改善ツールとして人気のPDCAやOODA。すでにPDCAを導入していて、業務改善が進んでいない企業があります。より柔軟でスピーディーな意思決定ができるOODAループを実行すれば、変化があり、状況が変わるビジネスで最適な成果を生み出すことが可能です。研修で学べば、OODAの基礎はもちろんのこと、業務ですぐに実践できるOODAが身につくことでしょう。
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