各種現場で活用されるフレームワークの一つであるOODA(ウーダ)ループは、PDCAサイクルと並んで注目を集めるものです。ビジネスの世界でその可能性が期待されていますが、実は教育の現場においてもかなりの効果が期待されています。それはこのフレームワークが本来ビジネスや教育現場を中心に発明されたものではなく、単純に汎用性が高いからなのです。詳しく見てみましょう。

OODAループは変化する状況に対応できる意思決定の方法

OODAはもともと戦場において劣勢に立った際、形勢逆転を確実なものにするための意思決定方法として編み出されました。つまり常に変化する戦場という状況の中において、最善の手だてを講じることができる考え方を体系化したものなのです。ですから、ビジネスの世界においても、教育の現場においても、問題に対して常に最短で最善の解決を見出すための能力を磨くと言ってもいいでしょう。ループという名前の通り、一定の考え方のルーチンを何度も繰り返すことで、常に最適解に向けて問題解決の道が探れるようになるのです。 OODAとはPDCAと同じように4つの行動の頭文字でできています。それは Observe (観察)・Orient (方向づけ)・Decide (決定)・Act (実行)の4つです。状況を観察して正確に把握し、対応の方向性を検討し、方法を決定して実行すると言う流れがOODAの1ターンです。実行した結果を観察することが2ターン目の開始位置になり、それを繰り返して行くことで状況の改善を行うのがOODAループということになります。アクション映画などで、ピンチに陥った主人公が敵のスキを見つけ、意表をついた方法で大逆転するのもOODAの一種と言えるでしょう。 こうした臨機応変さを活用するためのフレームワークがOODAなので、ある意味継続的な改善に関するフレームワークであるPDCAサイクルとは対極にあるとも言えるでしょう。どちらも業務改善には大きく役立つわけですが、観察を行う工程が入っている位置が異なります。PDCAにおいては「計画・実行・評価・改善」と、計画ありきで始まり観察を行うのは3番目の工程です。それに対してOODAでは最初に観察の工程があって、それに対応するところから流れが始まるのです。 OODAループは変化する状況に対応できる意思決定の方法

OODAは学校教育を変革できる可能性がある

教育現場においてOODAは能動的なツールとして大きく役立つ可能性を秘めています。まず教育を行う立場、つまり先生たちの立場に立ってOODAについて見てみましょう。学校教育と言っても幼児教育に始まり、初等教育(小学校)、前期中等教育(中学校)、後期中等教育(高等学校)、高等教育(大学など)と極めて広い範囲に及びます。教える立場から見たOODAについては、そのすべての段階に役立つでしょう。その中でも初等教育と中等教育の教室運営を大きく変える可能性を持っています。ただし、それには先生方のレベルアップが要求される

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