テレワーク制度を適切に運用するには?導入の課題点と解決方法!

東京オリンピックでの計画でも耳にするテレワークは、人材確保・コスト削減など企業へのメリットが多いICT(情報通信技術)を使用した新しい働き方です。しかし一方で、勤怠管理や情報漏洩などのリスクが課題となり、これらの改善策を予め考えておかなければ企業への導入でトラブルが起こる恐れもあります。本記事ではテレワーク導入の課題、そしてそれに対する解決策を紹介するので導入の参考にしてください。

テレワーク導入のアンケート結果から見た課題点

テレワークは通勤せず自宅で仕事ができる働き方です。そのため、企業はテレワークを導入することで在宅勤務でしか働けない人材への採用間口を広げることが可能となり、人材不足解消の足がかりとなるでしょう。また、現在働いている社員に対してもテレワークによって通勤時間の削減や災害時の被災リスク軽減など多くのメリットを与えられる特徴があります。

一方で「独立行政法人労働政策研究・研修機構」が行ったアンケートによると、テレワークを導入した企業が挙げている課題もあります。まず一つ目の課題は勤怠管理についてです。テレワークは労働時間が不透明でシフト管理や勤務時間の管理や作業量・作業時間の把握がしにくい問題が挙げられています。

二つ目の課題は情報セキュリティの確保についてです。会社以外の場所や個人で使用している媒体で仕事する場合、社外秘情報の扱いに対しての厳重なセキュリティ対策が必要となります。

三つ目の課題がコミュニケーションです。実際に顔を合わせて働かないテレワークという形式では、どうしても社員同士のコミュニケーションが希薄になります。進捗情報の共有ができないなど業務に支障をきたす場合もあるでしょう。
(出典:テレワークと人事管理の考え方 〜在宅勤務を中心に〜)

多くの企業が挙げるこれらの問題を解消し、テレワークを効果的に取り入れるにはどうしたらいいのでしょうか。次の見出しからは、それぞれの課題について解説しその解決策を御紹介します。

テレワーク導入時の勤怠管理

テレワークを導入すると、対象社員の勤務時間が不透明になりがちです。この課題を解消するには、「あらかじめ始業・就業時間の記録方法」と「中抜け・休憩の管理方法」を双方で共有しておきましょう。始業就業や休憩の入り戻りを電話やメールで報告したり、パソコンの起動履歴で管理したりする方法がおすすめです。クラウド型の在宅勤務管理システムなども多く販売されているので、そういったツールを使うのも効率化の方法です。

また、労務時間管理方法には、通常の始業・終業を記録する労働時間制以外に、あらかじめ定められた時間労働を行ったとする「事業場外みなし労働制」や「裁量労働制」などの方法があります。テレワーク労働者に対してどの制度を導入するかも検討しておきましょう。その他に、テレワーカーが勤務中に事故や病気を負った場合、どの範囲までが労災保険給付の対象となるのか、テレワーカーに対する評価制度はどうしたらいいのかなど労働時間内に発生する問題に対する対策を事前に細かく決めておくことがテレワークによる課題を解決する重要な業務です。

次に、情報セキュリティに関する課題とその解決策を解説します。

テレワークにおける情報セキュリティの確保

テレワーク時に発生する恐れがある情報漏洩リスクを防ぐには、厳重なセキュリティ対策を行わなければなりません。以下に、顧客情報や精密情報にかかわる対策を紹介するので、参考にしてください。なお、対策にあたっては、総務省による「情報セキュリティのガイドライン」を参照し、セキュリティ対策の推奨水準を満たせるように心がけましょう。

情報セキュリティの強化には、情報通信機器対策が効果的です。
主な対策としては、以下の方法が挙げられます。

  • 通常使用PCとVPN(visual private network)の利用
  • 認証用USBキーの使用
  • シンクライアントPCおよびシンクライアントサーバの利用

コスト面でいえば、VPNと認証用USBキーの使用が比較的費用面を抑えて導入できるセキュリティ対策です。特に認証用USBキーは使用したPCにデータを残さずに利用できるので、VPNよりもセキュリティ面では強固な効果が得られます。さらに、情報の持ち出しやパソコンの取り扱いに関しても教育啓蒙を行い、社員全員のセキュリティ意識を高めることも重要です。必要であれば、情報漏洩のリスクやそれに対するセキュリティ対策の研修なども検討しましょう。

情報漏洩のリスクはネットワーク関連だけではありません。電話による情報漏洩を防ぐためには、会社で支給した専用の携帯電話やソフトフォンツールで業務を行い、個人携帯では業務を行わないなどの対策をとりましょう。遠隔会議システムによるWeb会議、テレビ会議も効果的です。こういった方法でシステム面、社員の意識面双方から対策を行えば情報漏洩の危険性は最小限に抑えられるでしょう。

それでは最後に、テレワーカーとのコミュニケーション不足に対する解決策を紹介します。

コミュニケーションの課題と解決策

テレワーカーとのコミュニケーション不足は業務の効率を下げるだけではなく、テレワーカー自体の孤独感やストレスを増長させる恐れがあります。テレワーク導入時には、Webカメラやテレビ会議システムを導入し、社員全員がテレワーカーと意思疎通・情報交流できる状態を整えましょう。また、完全テレワークであっても一定の出社日を設けるという方法もあります。直接顔を合わせて会話を行う機会を作ることでお互いに対する仲間意識を強め、交流を深めるきっかけになります。

自宅以外で作業を行いたいテレワーカーに対してはバーチャルオフィスシステムを導入するのも効果的です。自由に使用できる会議室やデスクが用意されていれば、自宅にこもりがちなテレワーカーの環境をリフレッシュさせる機会になるでしょう。労働効率の向上において、社員同士の交流は非常に重要です。お互いがお互いに仲間意識を持って一つの仕事をやり遂げる意欲は、企業の労働生産性を高める大きな武器となるのです。

テレワークの効果を最大限にする

テレワークは企業に対して、時間やコストの削減や雇用する人材の拡張など多数のメリットを与えます。しかし、運用方法を間違えれば生産性低下、情報漏洩などの問題に繋がる恐れもあり導入には慎重な判断と準備が求められます。テレワークで企業の業務効率を高めるには、雇用する側、される側双方がメリットとデメリット、そして対策を把握して動かなければなりません。

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