新社会人のほとんどが参加することになる、社会の入り口とも言えるイベントが新人研修です。社会人としての基本的な技術や知識を身に着けるために必要なもので、企業が新入社員を有能な人材にすることができるかどうかの分かれ目でもあります。この新入社員研修は社内で行うばかりではなく、外部に委託することもできます。ここでは外部研修のメリットとデメリット、そして委託先の選び方についてご紹介します。

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外部研修の形式

新入社員研修を外部研修で行う場合、その形式は単一ではありません。それぞれの形式にメリットやデメリットがあり、委託先でも得意とする形式が様々存在しています。外部研修の形式のひとつが、講師を派遣してもらって研修を行うという方法です。最も一般的な方法であり、新入社員研修のほかにもリーダー研修やチームワーク研修など業種や職種に関係なく実施されることが多く、社内では教えることができない専門技術を教わることができるのがメリットです。社外セミナーも外部研修のひとつで、研修サービス会社のほかにも業界や関連団体主催で行われることも多くあります。ビジネスマナーなどの一般スキルのほか、業界における共通知識を学ぶことが多いです。

時間に制限がない外部研修のひとつが通信教育形式です。ひとつの会場を確保することなく、テキストを配布して新入社員が時間を見つけてそれぞれ研修を受ける形になります。新入社員研修以外にも資格取得のための研修も行われ、添削がある場合も多いです。通信教育と類似した形式が動画配信形式で、新入社員は各々空き時間を見つけて動画を視聴して学習します。繰り返し学習できて、より実践的な内容を身に着けることができる点がポイントです。
外部研修形式

外部研修を委託するメリット

新入社員研修を外部に委託するメリットはいくつかあり、そのひとつが人事部門の負担を軽減することができるということです。社内研修を行う場合、そのための資料作りや会場のセッティングなどといった準備は人事部門が担当することとなり、1ヶ月ほど準備にかかることもあります。外部に委託すれば、研修の準備は委託先が請け負い、数時間の打ち合わせで研修を実施することが可能です。専門講師の指導で効率的に学ぶことができることも外部委託のメリットと言えます。研修を行う外部のサービス会社は人にものを教えることに慣れており、専門的な技術や知識も持っています。受ける側も外部の人が講師となることで甘えることなく、緊張感を持って研修を受けることができるでしょう。

社員が講師を務めると指導のノウハウがない場合は慣れ親しんだ相手となってしまい、効率的な研修にすることが難しくなってしまいます。また、社内にはない外部の視点や考え方を取り入れることができるという点もメリットです。社内研修では自社に欠けている点を見つけることは難しいですが、外部に委託すれば新しい視点や考え方を取り入れることができ、刺激となって様々な発見があります。新たな知識や技術に触れて、視野が広がるでしょう。

外部研修を委託するデメリット

新入社員研修を外部に委託する場合のデメリットのひとつは、費用がかかるということです。外部に委託すれば、講師の派遣費用や会場までの移動費など様々な費用がかかります。社内研修ならば日程の調整など社内の都合で決めることができますが、外部委託となると調整が難しくなるという点もデメリットでしょう。また、会社の社風や業務、自社の現状とそぐわない研修内容となる可能性があるという点もデメリットです。委託先の会社は社外の人間であり、自社の現状を知らずかつマニュアルに沿った研修を行います。細部において期待した研修内容とは異なるものとなることは間々あり、希望とマッチしなければ効果を発揮することができない点が外部委託のデメリットです。

外部研修にするかどうかの判断基準

新入社員研修を外部研修として委託するメリットは様々ありますが、必ず委託する方が良いというわけではありません。委託するべきかどうかの判断基準がいくつかあるので、それに従い決めていくと効果的な研修とすることができるでしょう。基準のひとつが、研修の準備に時間をかけることができるかどうかという点です。社員が少ない会社では研修の準備に時間をかけられないことが多く、かといっておざなりな研修を行っても意味がありません。最小の時間で効果的な研修のためには外部委託が効果的です。また、研修指導において専門知識が必要な場合も委託する価値があります。

専門分野で技術的な指導を必要とする場合、社内講師1人では手が足りないことも多いです。外部に委託して指導の手を多くすると、しっかりとした研修となります。このほか、一般的な内容を大人数に研修する場合にも外部委託を選ぶと良いとされています。研修を受ける人数が多くなればなるほど準備が大変で、社内では手が足りないことが多いです。ビジネスマナーなどの一般的な内容の場合、どの会社に委託しても内容はほぼ同じですから、準備の手間を省くためにも委託すると良いでしょう。
外部研修にするかどうかの判断基準

委託先の選び方

新入社員研修を外部に委託できる研修サービス会社は様々あり、どの会社であっても良いというわけではありません。費用や評判も重要ですが、委託先の選び方としてはまず研修内容が自社と合っているかどうかを確認することが必要です。自社の社風や業界について理解し、抱える問題に沿った研修を提案してくれる研修サービス会社を選ぶと良いでしょう。また、研修を効果的に行うために、研修後のフォローがあるかどうかも確認するのがおすすめです。その上で、新入社員研修の実績が充実しているかどうかも確認しましょう。実績があればあるほど、より効果的な研修となる可能性が高まります。

外部に委託して効率的な研修を

新入社員研修は新入社員にとっても会社にとっても非常に重要な存在ですが、社内だけですべて順調に終わらせることができないことも多々あります。準備の手間や費用、研修内容などを考えて、外部研修として委託する方法は非常に有効です。外部研修のメリットとデメリットを理解して、自社の状況も踏まえて研修サービス会社選びを行い、効率的かつ効果的な研修を行いましょう。

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