人事に関する面白い施策の事例

適切な人事管理は早期退職を防止し、優秀な人材を確保するために欠かせません。単に適法であるというだけでなく、会社独自の施策が求められます。社内制度・福利厚生・人事評価といった人事制度に関して、会社はどんなアイデアを考案して実行しているのでしょうか。ここでは、面白い施策を講じている企業の事例についてご紹介します。

社員の休暇や休憩時間に関する面白い施策

お昼寝用という休憩時間の取り方

人事制度の面白い施策として、社内制度の改革が挙げられます。特に休憩時間については、ユニークな制度を取り入れている企業が少なくありません。労働基準法で定められた休憩時間以外でも、8時間を超える場合には規定の休憩時間とされる1時間にプラスして昼寝の時間を認めている会社があります。夜勤を伴う介護・医療・警備などの業界ならともかく、それ以外のジャンルにおける日勤のみの会社でも昼寝を認めている点が特徴的と言えるでしょう。プログラムの開発など、アイデアのひらめきが重要な分野では休憩の取り方が成果に直結すると言っても過言ではありません。眠気を我慢したり、無理に振り払ったりするよりも短時間の仮眠を取る方が頭をすっきりさせ、仕事の効率が上がると言われています。社員が一斉にお昼寝するわけではなく、個人が疲労を感じた時に自由にお昼寝できる点も評価できるでしょう。喫煙室と同様に、仮眠室を設けている会社もあります。

特別休暇や当日申請可の年次有給休暇

子どもの運動会や入学式、年1回の誕生日など、ある程度定期的に訪れる特別な日に休暇を取れる会社があります。もちろん、誕生日のみに固定されず、別の日に振り替えても構いません。つまり、年休が1日増えるのと同じことですが、会社から祝ってもらえるという感覚が愛社精神を育てるでしょう。また、女性特有の体調不良が生じた際に取れる月1回の特別休暇を設けている企業も多くなっています。そして、平日の通勤ラッシュなどを避けるため、平日と土日祭日の勤務を入れ替え可能にしている企業も注目されています。

能力開発補助制度や勉学休職制度として、ある程度勤務実績を重ねたら勉学のために一定期間会社を休んで大学院等に通うことを認めている企業もあり、こうした会社は学費援助を伴うところも多いです。他にも、会社が指定した資格試験に合格できたら祝い金がもらえるケースもあります。キャリアアップに関する支援は人事において重要な項目であり、有効な休暇制度の活用法として重視されています。育休の他にも、小さな子どもを抱える家庭のために短時間勤務を特別に認めている会社も多く、定時までに子どもを保育園に迎えに行き、家事もこなさなければならない従業員には重宝されている制度と言えます。

年次有給休暇は通常、前日までに申請しなければなりませんが、当日電話などで勤務が始まる前に直接上司に伝えれば年休として認めるという制度を設けている会社もあります。これにより年休消化を促進し、従業員に柔軟な勤務形態を取らせることで健康維持などに寄与できるでしょう。

従業員のやる気を出させる人材登用制度

従業員のやる気を出させる人材登用制度
男女平等の原則を徹底するため、管理職に女性を登用する企業が増えていることは自然な流れです。政治におけるクォーター制にならい、女性進出の機会も増加しました。女性活躍促進制度を設けて、産休・育休などのブランクがあっても、女性が管理職から脱落しないようフォローするシステムを構築している企業もあります。

また、正規職員に対して非常勤職員の割合が増えている事実を踏まえ、非常勤職員にも管理職会議に参加できるチャンスを与えて、社内の地位向上に努める企業も多いです。上司に対して実務に関する問題提起や解決策提案が可能となる貴重な機会として機能するほか、非常勤から正規職員に昇格できるチャンスになる可能性もあります。

他にも、社員自ら所属部署の希望を定期的に出せる会社も多く、特定の部署に長く留まることがなくなり、常に新鮮な気持ちで仕事に取り組めるでしょう。退社後も再雇用の道を閉ざさず、勤続年数の長短によって再雇用可能な期間を設定し、いったん離脱した社員を再度迎え入れる姿勢を示す会社も注目されています。退職後2年以内に会社に戻れば、退職前と同じ役職に就けるという企業もあります。

福利厚生を充実させるために採られているユニークな施策

会社が実施している福利厚生制度には、家賃・旅行費用補助や社内食堂の整備などのほか、様々な工夫を凝らしたものがあります。

1.健康管理制度

年1回の健康診断だけでなく、インフルエンザ予防接種などを無料で受けられるよう補助を行っている会社は少なくありません。このほかにも、人間ドックや従業員家族の予防接種などもカバーしてくれる企業も見られます。また、健康診断で健康であることが証明されるとお祝い金が支給される企業もあり、社員の健康増進のモチベーションが上がるでしょう。フィットネスクラブの利用料金を補助して、従業員の健康維持を促す会社も注目されています。従業員に花粉症が多い企業ではマスク・目薬費用のほか、通院治療費といった花粉症対策手当を支給するところもあります。

2.報酬やお祝い金の支給

出産祝いや就学祝いは多くの企業で支給されます。それだけでなく、一部の企業では社員同士の交流を深めるため、スマホをやめると報酬が給付される脱スマホ制度を導入しています。他にも、奨学金返済をサポートして、借金の重圧を軽減してくれるところもあります。

3.子育て支援

社内に託児所を設けたり、ベビーシッターの費用負担を一部肩代わりしてくれる企業もあり、少子化対策の貢献度が高まっています。

4.ペット飼育サポート

従業員が保健所から犬猫を引き取ると補助金を出すペット関連企業もあり、中にはペット同伴勤務を認めていることも珍しくありません。飼育者には毎月エサ代も補助しています。

奇抜な発想の人事評価制度

社内のシステムについて評価すると報奨金が得られるという制度を設けている企業では、社員が経営陣の指示に盲目的に従うのではなく積極的に改善案を出してくるため、活気があふれています。社員は自分の意見が経営に反映されると感じるとモチベーションアップし、さらに良いアイデアを追求するようになるでしょう。また、あらゆる部署の社員全てが人事部を兼ねて、人事裁定に関わる会社もあります。人事裁定といってもお互いに足を引っ張り合うのではなく、良い面を評価し合い、ランキングを作って報酬をみんなで決めています。こうすると、社員同士が長所を探そうとする空気感が醸成され、健全な社風が創出されるでしょう。

聴く人が楽しめるように工夫されたネーミング

聴く人が楽しめるように工夫されたネーミング
ユニークな人事制度を内外にアピールするためには、面白いネーミングを考える必要があります。現役の社員が人事制度の内容を理解しやすくするだけでなく、採用を求める新人が会社を選ぶ要因となるよう工夫することが必要です。例えば、平日勤務を土日の勤務に振替できる「どにーちょ」など、馴染みやすく奇抜なネーミングが好ましいでしょう。可能なら企業の名前やコンセプトと絡めたお洒落なネーミングが望ましいです。ネーミングを決める際にも社員に募集するなど、多くの社員を巻き込むことも有効と言えます。

ただし、ネーミングだけユニークでも制度の内容が凡庸では意味がありません。まず、現役の社員が一番求めているものは何かを考え、その上で構築した新しい人事制度に適したネーミングを付けましょう。

社員がやる気を出せる制度であることが大切

工夫次第で、魅力的な人事制度を構築することは難しくありません。ただし、個人の事情や好みによって実効性が変わる人事管理は不公平感が出て好ましくないでしょう。社員に平等な付与が可能で、長く勤めればより良い恩恵を受けられるという原則が重要です。単に給与や休暇を増やすより、会社の発展につながる効果が見込めて社員がやる気を出せるよう工夫を凝らした人事制度が有効と言えるでしょう。

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