働き方改革は2019年4月から大企業を中心に順次施行されていますが、中小企業も2020年4月から対応しなければいけません。しかし、具体的にどのような制度を取り入れればよいのか迷っている経営陣や人事労務担当者もいるのではないでしょうか。本記事では、ユニークな成功事例を4つ厳選して紹介します。対応方法に迷っている担当者は参考にしてください。
地域密着型の中小企業が行った成功事例
まずは「多様な働き方を認める」という働き方改革の趣旨に則った働き方改革の成功事例をご紹介します。どのような改革を行えばよいのか分からないという企業は参考にしてください。
具体的にどのような取り組みを行ったかというと、以下が挙げられます。
- 子どもを連れて出勤できる制度の導入
- 退職した女性が復職できる制度
- 短時間勤務制度
- 資格取得支援制度
- 自主的に研修旅行を企画して有給休暇を取得する制度
これらの各制度を取り入れたことで、この企業は様々な社員が利用し、優良企業表彰や認定を得ている優良企業となりました。職場復帰や労働者個人のスキルアップに主に焦点を当てた成功事例だと言えます。他にはどのような成功事例があるのかを次の見出しでご紹介します。
IT企業が行った成功事例
次に紹介するのは、社員の3割を占める女性社員の働きやすさ、勤務継続のしやすさを追求して行った成功事例です。この事例は病気と仕事の両立にも一役買っているため、参考にしてください。
具体的にどのような取り組みを行ったかというと、以下が挙げられます。
- 子育て支援だけではなく、妊活もサポート
- 妊活という名目で休暇を取りにくい女性もいることに配慮して、休暇をとる名目を伏せられるようにした
- 妊娠に関するプロフェッショナルに相談できる場を設ける→不妊治療のために当日欠勤できる
主に女性の妊活にスポットを当てて改革を行いました。女性が働きやすい環境を作り、社員にはそれぞれの立場から見た説明を行ったことで、お互いに理解し合える職場環境を作れた成功事例です。他にはどのような成功事例があるのかを次の見出しでご紹介します。
大手製造業社が行った成功事例
この企業は、フリーアドレス制や在宅勤務を取り入れ、柔軟な働き方を追求している成功事例。社内のIT化にも貢献しているため、IT化を検討している企業は注目してみてください。
具体的にどのような取り組みを行ったかというと、以下のような取り組みが挙げられます。
- フリーアドレスを導入すると社員同士がインターネット上でやり取りを行うようになり、社内のIT化が進んだ
- 営業職は直行直帰するケースが増えたことから、在宅勤務を採用するようになった
- 上司から部下へ在宅勤務について説明するとともにマニュアルを作成、手渡しで周知
これらの改革を行ったことで、育児休暇から復帰する社員が増加したり、在宅勤務者の残業時間が2時間近く削減されたりしました。集中力が上がり、業務効率が良くなったという声も上がるようになったそうです。他にはどのような成功事例があるのかを、次の見出しでご紹介します。
食品製造業社が行った成功事例
最後にご紹介するのは、長時間労働の是正に関わる成功事例です。企業としての生産性を上げることにも一役買っているので、生産性向上に頭を悩ませている企業は参考にしてください。
まず特徴的なのは、経営陣が率先して長時間労働の是正、生産性の向上に取り組んだことです。具体的にどのような取り組みを行ったかというと、次のようなものが挙げられます。
- 所定労働時間を短くする(20~30分程度)
- 基本給を引き上げることで残業代目当ての長時間労働を減らす
- 会議の資料をデータ化し、準備や本題に入るまでの時間など、会議にかかる時間を短くする
これらの改革を行ったことで、2時間近くかかっていた会議が1時間程度で終了するようになりました。これは生産性が向上したとも言い換えられます。同社は労働時間をさらに短くする方針を打ち立てているのは、この改革が成功したからだと言えるでしょう。
働き方改革では様々な取り組みが可能
自社に働き方改革推進委員会を作り、長時間労働の是正や柔軟な働き方を認めることなどに尽力している企業も存在します。働き方改革は2020年4月から中小企業も対応しなければいけない問題です。どのような取り組みを行えばよいか迷っている場合は、自社に取り入れられそうな成功事例を探し、採用してみるとよいでしょう。
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