タレントマネジメントシステムや新しいITツールを導入したけれど、どんな項目をそろえればよいのかわからない。そんな風に頭を悩ませる人事担当者が多くいます。積極的にIT投資を行った場合には人事データベースを単なる個人情報のデータベースから、より高度なものにアップデートしたい。そんな時、どのようなデータベース項目が必要なのでしょうか。今回は人事データベースの必須項目について解説します。

人事データベースとは?

まず、人事データベースとはいったい何なのでしょうか。人事担当者からすると当たり前に感じられる用語ですが、実は人によって意味合いが異なっていることは意外と知られていません。

まず、人事データベースといっても、企業によって定義が異なります。単に社員の経歴や住所、生年月日などの個人情報の集合体をあらわす場合もあれば、仕事に関するあらゆるデータを網羅したデータベースを意味する場合もあるでしょう。
あるいは企業によってはIT化されたデータベースではなく、紙でファイル化したデータベースを人事データベースと呼ぶこともあります。
さらに、同じ社内でも人事データベースという言葉の意味が実は異なっていることもあります。

人事データベースは企業によって定義が異なります。しかし最近では人材活用の観点から、人にまつわる情報を広く見える化する基盤となるデータベースを人事データベースと呼ぶケースが増えてきました。

近年の人事データベースに求められる役割

最近の人事データベースは、単なる社員の個人情報データベースから戦略的な人事データベースへと変化しています。

最近の働き方改革や人材の流動化の高まりを受けて、人材の有効活用のニーズが高まっています。限られた人員で高い生産性をあげるには、最適配置やハイパフォーマー分析が欠かせません。人事の施策が会社の成長を左右しているといっても過言ではないでしょう。

このような背景から人事データベースも、単なる個人情報を管理するデータベースではなくなってきました。人事課題を解決できるようにスキルの見える化やエンゲージメント情報、生産性に関するデータなどが含まれるようになってきたのです。

人事データベースはいままさに会社の成長の源泉となりつつあります。

人事データベースから見える組織と人材の課題

人事データベースから見える組織と人材の課題
現代の人事は、人事データベースを活用し、データをもとに組織や人材のパフォーマンスを分析して人材や組織の課題を解決することが求めらています。

雇用環境の変化やデジタル化など変化の激しい現代では、なるべく早く、適切に人事課題を解決する必要があります。例えばエンゲージメントデータから離職傾向のある人材を見つけ早期に手を打たなければ人材が流出してしまうでしょう。また、パフォーマンスが下がっている組織も放置しておくとパワハラや休職者発生の温床になり得ます。そこでパフォーマンスを最大化するために、社員のスキルや成果を見える化し最適配置を行うことが必要です。

特に急激な経営環境の悪化や、企業の急成長の際には普段、目を向けていなかった組織の問題が顕在化しやすくなります。変化はいつ起こるかわからないからこそ、常に組織の状態を健全かつ最適な状態に維持することが人事に求められているのです。

このように高度化した人事データベースがあれば、組織と人材の課題をいち早くキャッチして手を打つことが可能です。

人事データベースはどのような項目を揃えればよいのか

では人事データベースを高度化するにはどのような項目をそろえればよいのでしょうか。

まず前提としてなぜ人事データベースを高度化するのかを考えましょう。一般的には生産性の向上とタイムリーな人材供給を目的にするとよいでしょう。
ここでは組織生産性を上げることを目的とした人事データベースの項目例をご紹介します。

保有スキル

生産性を考えるうえで、社員の保有スキルを見える化することは重要です。少し手間ですがスキルマップを作成して、誰がどのようなスキルをもっているか見える化しましょう

適性検査の結果

上司部下や同僚との価値観の違いは生産性に影響を与える要因になり得ます。可能であれば全社員の適性検査を定期的に実施し、その結果をデータとして残しておきましょう。

エンゲージメントサーベイ結果

定期的に従業員満足度(ES)調査やエンゲージメント調査を実施している場合はその結果も項目に加えましょう

人事評価

人事評価は最低でも過去3年間の推移を見えるようにしておきましょう。評価の推移と評価への影響要因となる上司の異動や本人のモチベーションデータをそろえておけば、どうすればパフォーマンスが上がるか対策を検討することも可能です。

研修の成果物

研修の発表資料やディスカッション内容、報告書やフィードバック面談の記録があればデータとして加えましょう。本人の思考傾向やパフォーマンスの裏付けをとることが可能です。

ほかにも管理職試験の結果や、360度評価の結果も参考になるでしょう。もしいま存在していないデータがあれば、必要に応じてそろえるようにしましょう。

人事データベース構築の注意点

最後に人事データベース構築の際の注意点をご紹介します。

人事データベースはあくまでもツールでしかありません。人事によくありがちなのが、手段が目的化してしまうことです。自社の人事課題を解決するためにどのような人事データベースを構築すればよいかを考えましょう。一方で使い勝手がよいことも重要です。難しすぎて誰も使わない人事データベースは意味がありません。必要な項目をそろえながらも、人事であれば誰もが使える人事データベースを目指しましょう。

何のために人事データベースを構築するのかを考え、目的が変わればデータベースをアップデートしていく。そのような取り組み方が基本です。自社に最適化された本当に「使える」人事データベースを構築していきましょう。

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