労働生産性の世界ランキングから見える日本の課題とは?

日本は、主要先進国の中でも「労働生産性が低い」と言われている国です。仕事に対して勤勉に取り組む人材が多い日本において、なぜ労働生産性が低いという結果が出ているのでしょうか。今回の記事では日本の労働生産性が低い理由、そして労働生産性に対する課題を世界ランキングの観点から振り返ります。

労働生産性の世界ランキング

まず、労働生産性の世界ランキングをチェックしましょう。なお、本記事では2018年に発表されたOECD加盟36ヶ国で行われたランキングデータを元にしています。

まず、日本の労働生産性は1時間当たり45.7ドル(4,733円/購買力平価(PPP) 換算)です。米国に比較すると約3分の2程度の結果となり、ランキングでも20位と低ランクに位置しています。前年からは1.4%の上昇がみられますが、主要先進7カ国においては1970年に以降連続最下位という厳しい状況です。

次に、1人当たりでみた労働生産性です。日本は84,027ドル(837万円)でランキング順位は21位。この結果はカナダや米国、ニュージーランドをやや下回る水準で、やはり世界的に見ても日本の労働生産性は低いと言わざるを得ません。ではなぜ日本の労働生産性が主要先進国よりも低くなってしまうのでしょうか。
(引用:日本生産性本部、「労働生産性の国際比較 2018」を公表

日本の労働生産性がG7の中で最下位となっている理由

日本の労働生産性は1970年代からG7中最下位をキープしています。国内でも労働生産性を高める努力が行われていますが、大きな改善には至っていません。原因の一つとされる理由が「国内の高齢化」です。高齢化に従って収入が低下し消費が冷え込むため、サービス業関連の生産性が低下傾向にあるのです。しかし、これは日本だけではなく諸外国でも同じ傾向があり、全ての原因が高齢化とは言い切れません。

日本の労働生産性を低下させているもう一つの要因が、「生産性を牽引できる産業の不足」です。労働生産性を産業別に見た時、日本の製造業は比較的高い水準を誇っています。しかし、米国や北欧に比べると突出して高いとはいえません。国内で特に生産性が高く、日本の労働生産性を上位に牽引できる産業が無いという点も労働生産性を低くする理由なのです。

このようにG7最下位を記録し続ける日本の労働生産性ですが、今後その水準を高めていくにはどのような課題を克服していかなければならないのでしょうか。

労働生産性を上げるために克服すべき課題

今後も日本では高齢化・低賃金化が進んでいくと言われています。2018年の総務省が公開した「労働力調査」によると、非正規雇用者のうち45歳以下の割合がそれぞれ12〜17%なのに対して45〜55歳・55〜65歳の割合が各約20%、60歳後半で約17%と高齢になるにしたがって増加していく傾向にあります。今後、高齢化により企業の人員構成のウエイトが50代以上に偏ると非正規雇用者・短時間労働者が増え、国内の低賃金かがからに加速していくと考えられるでしょう。

高齢化・低賃金化による労働生産性の低下を抑えるには、国内の非価格競争力を高め突出した生産性を誇る産業を作り上げることが必要です。日本の強みを伸ばしつつ労働生産性を向上させ、上位に牽引していく産業を作る構想が求められるのです。
(引用: 労働力調査(詳細集計)平成30年(2018年)平均(速報))

世界レベルで労働生産性を上げるには、各企業が労働生産性を上げる必要がある

日本の労働生産性を高めるといっても、一部の企業だけが労働生産性を向上してその水準を牽引したとしても、それは「市場バランスを崩すこと」に繋がります。世界で通用する労働生産性を目指すなら、それぞれの企業が労働生産性を高め、自身が属する産業を盛り立てていかなければなりません。そのためには、企業内での無駄な業務を削り、業務効率を高める工夫が求められます。

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