入社式を終え、新しく会社で働いてもらう上で欠かせないのが新入社員研修です。新入社員にとってはその会社での初めての業務となる、とても重要な行事となります。新入社員研修の結果、この会社で頑張りたいと思う社員もいれば、研修後に辞めてしまう人もいるでしょう。人事担当者として、研修で辞められるのはどうしても防ぎたい事態です。では、どうすれば研修後に辞めたいと思う社員を減らせるのか、詳しく見ていきましょう。

なぜ研修後に辞めたいと思うのか

新入社員としての初めての業務は研修というところが多いでしょう。新入社員研修では、これから会社で働くにあたって覚えておきたいルールや業務の流れをレクチャーするのが一般的です。しかし、せっかく入社したのに、3年以内で辞めてしまうという社員の数も多いのも事実です。では、なぜ3年以内で辞めてしまうのでしょうか。キャリア形成が望めなかったり、会社の福利厚生に不満を感じたりと人それぞれ理由がありますが、多く挙げられる理由の一つとして自身の希望と業務内容のミスマッチがあります。

これは入社前に思い描いていたものと違うという事もあるかもしれませんが、新入社員研修の時に違和感を感じ、実務を行った時に確信を得るというケースが多いと考えられます。また、研修で学んだことと実際の業務が全くすり合わされていないという事に失望し、退社を決意してしまうパターンもあるようです。
なぜ研修後に辞めたい

離職を防ぐためにはフォローアップが大切

前述したように、入社後3年以内に退社してしまう社員は実に多く、その原因として研修と実際の業務のすり合わせが出来ていない事が挙げられます。また、研修内容や研修後のフォローにも原因があると考えられます。では、このような事が原因で辞めたいと思う社員を引き留める事はできないのでしょうか。研修と実際の業務との差異に失望してしまったのであれば、それは研修後の周囲のフォローが適切ではなかった可能性があります。

そのため、新入社員研修で会社のルールやマナー、業務の流れなどを教え込んだ後もしっかりとフォローアップする必要があります。研修内容によって業務の流れを理解したものの、それを活かせる環境ではなかったという事は新入社員にとって期待外れの結果となり、退職を決める大きな理由となってしまいます。上司や先輩が実際の業務で起こりがちなトラブル等をしっかりとフォローしてあげることが大切です。また、定期的に新入社員研修で行った内容を復習したり、研修内容が実際の業務とどう結びついているのかを確認させる作業も必要でしょう。

ある程度業務に慣れた新入社員の中には、入社後の緊張から解き放たれた精神状態から業務への取り組み方に変化が出るという事もあります。良い方向に変化するのであればまだしも、理想と現実の違いにストレスを感じてしまう社員が出てくるかもしれません。そういった社員の精神的なフォローも離職を防ぐために大切と言えます。
離職を防ぐためにはフォローアップ

入社時期に合わせた適切なフォローアップを!

新入社員研修から経過した時間や環境によって、辞めたいと思う動機は異なってきます。そのため、時期に合わせた適切なフォローアップが必要となるでしょう。特に重要となるのが入社直後から3か月目までとなり、この時期に直属の上司や人事担当者がしっかりとフォローアップできていたか否かで新入社員の離職率は大きく異なってくると言っても過言ではありません。よって、新入社員研修直後から具体的なサポートを心がけるようにしましょう。

研修直後から1か月目にかけて重要となるのは、社員同士や会社との信頼関係の構築を重視するという点です。研修直後のイメージというのは、その後の会社への印象を決定づける大切なものだといって間違いありません。研修や面接での雰囲気と実際の職場の雰囲気が大きく異なっていれば、新入社員は戸惑いや不安を覚えるはずです。それを避けるためにも、人事担当者や直属の上司は新入社員研修の内容を既存の社員に伝え、業務とのすり合わせを行う等、新入社員が研修の内容を活かしやすい環境を作ってあげましょう。また、会社に受け入れられているという実感を得てもらう為、挨拶を徹底する等の対策を取るのもおすすめです。

2か月目から3か月目にかけては新入社員も業務を覚え、一人で仕事をこなす場面も増えてくるはずです。そのため、この時期に大切なのは新入社員の精神的なケアとなります。仕事内容にストレスを感じていないか、周りの社員にすぐに報告できる雰囲気を作れているか等をしっかりと確認しましょう。こまめに面談を行い、現在の環境に感じている事を聞き取ってあげるのも有効な手段となります。
入社時期に合わせた適切なフォローアップ

外部業者に委託するのもおすすめ

新入社員研修は、どのような内容にするか等の準備や業務開始後のフォローアップまで膨大な時間と労力を使う行事です。人事担当者が一人で担うには負担が大きすぎるかもしれません。そのような時は、外部業者に依頼するのもおすすめです。適切な研修からその後のフォローアップまで、すべてがパッケージされたサービスを提供してくれる外部業者が存在しますので、新入社員研修に労力を割けない場合は利用してみるのも良いでしょう。

丁寧なフォローアップは新入社員の成長を促す

新入社員研修は、会社のルールや業務内容を落とし込んで終わりというものではありません。その後のフォローアップまで含めて新入社員への教育と言えるでしょう。丁寧にフォローアップする事で新入社員が働きやすい環境になり、同じ会社で働く仲間として大きく成長してくれる事が期待できます。会社のためにも、新入社員のためにも、研修後のフォローアップに注力する事をおすすめします。

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