新入社員に効果的な研修プログラムとは?

毎年行われる新入社員研修。そのプログラム内容を設計するのには一苦労するものです。例年と同じ内容を実施するにしても、その年の会社の状況に応じたアップデートをしなければなりません。一方で全く新しいことをやるのも手間がかかります。新入社員研修ではどのような研修プログラムをやるべきなのでしょうか。今回は新入社員に効果的な研修プログラムをご紹介します。

新入社員研修プログラムの今と昔

新入社員研修のプログラムは時代と共に変化してきました。その時代の社会環境や時代背景に合わせた新入社員研修が行われてきたのです。昔と今では、どのようにプログラムの内容が違うのでしょうか。
新入社員研修のプログラムには様々なものがありましたが、今回は代表的なものをご紹介します。

1980年代:合宿

昭和からバブル期によく実施されていたのが合宿です。富士山麓など自然豊かな場所の研修所で2日間から1週間にわたって体力と精神力を鍛えながら研修を行いました。特に特徴的だったのが、夜更けから早朝にかけてグループで野山を歩き続ける研修です。今ではパワハラになりそうですが、当時は心身を鍛える方法として取り入れられていました。

1990年代:海外視察

グローバル化が進んだ90年代以降は、新入社員研修で海外視察を行う企業も増えました。海外の自社工場やお客様を訪問することで自社への理解を高めると共に、異文化への理解を深めることも狙いでした。

1990年代~現在:社会貢献活動

昔から実施され、最近はESGの高まりとともに注目されているのが社会貢献活動です。地元への貢献や障害者支援など、実際の社会支援を新入社員研修のプログラムとして取り入れています。たいていの場合、基礎的なビジネスマナーなどの座学が終わった後、地域へのボランティア活動が行われています。

現在:チームビルディング

最近まで人気だったプログラムがフィールドワークなどを通じたチームビルディングです。山登りやフィールドアスレチックを活用したグループ形式のアクティビティを通じてチーム力を高めます。八ヶ岳や無人島など、自然の多い場所に出かけるプログラムも人気です。

このように新入社員研修のプログラムは、時代とともに変化してきました。

新入社員が研修プログラムに求めるものとは?

ところで、新入社員は研修プログラムに対してどのようなことを求めているのでしょうか。
研修担当者はつい、会社目線で研修を考えがちです。一方で、新入社員が満足できる研修でなければ学習効果が高まりません。新入社員が求める研修プログラムとはどのようなものなのでしょうか?

大手企業の新入社員研修を多く手掛けるファーストキャリア社が行った、2019年 新入社員研修レポートによれば、新入社員は「実践・経験の場」を求めていることがわかりました。
最近の新入社員は、自己実現や早期活躍を求める傾向があります。一方で、協調性の高い面も備えています。
ファーストキャリア社によれば、最近の新入社員の研修での態度は以下のようなものです。

  • 講師・事務局からの指示に対し、元気に明るく、言われたとおり行動する
  • 空気を読みながら、周囲の様子を伺い行動するが、場を提供すれば活発になる
  • まず思考して、自分達の考えを共有してから行動するが、自信を持ってアウトプットする

協調性を大切にしていることがよく理解できます。研修プログラムを考える際には、新入社員どうしが仲良くなれるグループワークやフィールドワークを取り入れるとよいでしょう。

つい人事視点で新入社員研修プログラムを考えがちですが、新入社員の視点で考えることが重要です。新入社員の課題に合わせたプログラム設計をしましょう。

※ファーストキャリア社の公開している「2019年 新入社員研修レポート」はこちらから確認できます。

新入社員の課題

新入社員のプログラムを設計するためには、新入社員の課題から考えることが必要です。一般的に新入社員にはどのような課題があるのでしょうか。

毎年変わる課題

新入社員といっても毎年同じではありません。
特に時代の変化の激しい最近では、世代によって課題が大きく異なります。例えば今年の新入社員は、終身雇用制がもう存在しないことを前提として就職活動を行っています。また会社に対して成長の場ややりがいを求めています。そんな彼らには会社への所属意識を高めるプログラムが必要でしょう。

社会人の基本的スキル

当然ながら社会人の基本的スキルを学ばせることは重要です。ただし単にビジネスマナーだけでなく、上司への相談方法や仕事の段取りなどジェネレーションギャップを考慮した内容を検討しましょう。最近の新入社員は教えてくれることが当たり前だと考える一方、シニア世代は自分で学び取ることを期待しています。シニア世代に対する教わり方を学ぶことも今の新社会人に求められているスキルでしょう。

このように新入社員研修のプログラム設計では、毎年の新入社員の課題に合わせて内容や手法を工夫しましょう。

新入社員研修におすすめのプログラム


では新入社員研修におすすめのプログラムを具体的にご紹介します。成長意欲の高い最近の新入社員には実践的なプログラムが有効です。

フィールドワーク

アスレチックやウォークラリーなど、地形や自然を使った体感ワークはチームビルディングにとても有効です。共感性を求める最近の新入社員に対しては、チームで達成感を得られるように目標達成者を褒める仕掛けを取り入れるとよいでしょう。

プロジェクトワーク

会社について調べ、グループで発表してもらう手法です。数日間~1か月の期間でテーマに沿って調査やディスカッションを行い、最終日に人事担当者や経営者の前で発表を行ってもらいます。自律性を身につけることができる取り組みです。

シミュレーション

新入社員の定着には、職場体験など実際の業務や仕事をシミュレーションするプログラムがおすすめです。

新入社員にはこうした集合型のプログラムだけでなく、日報や面談を通じてフィードバックも必ず行うようにしましょう。

新入社員研修では必ず効果測定もしよう

最後に大切なポイントがもう一つあります。それは新入社員研修の効果測定を行うことです。
効果測定を行うことで新入社員の習熟度を確認し、配属先への定着をより効果的にすることができるでしょう。

効果測定には日報がおすすめです。新入社員に日々、日報を書いて提出してもらい、能力やメンタル面の成長の変化を観察するのです。研修の最初の期間と最終日とでどのように変化があったか、狙い通りのゴールイメージまで到達できたかチェックします。

最近では研修の成果物や日報もITツールを使えば簡単に分析ができるようになりました。こうしたITツールも活用しながら研修の効果測定を行いましょう。

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