ラポール(rapport)とは、「調和した関係」「心が通い合う関係」という意味を持つフランス語で、互いに信頼し合い安心て感情の交流を行うことができる関係が成立している心的融和状態を表す心理学用語だ。心理学の世界では、カウンセラーがクライアントとの間に信頼関係をつくるさいに用いる手法でもある。ラポールが形成されなければなかなか相手は悩みを打ち明けられないためだ。
ラポールは、ビジネスにおいてもまた人間関係においても必要とされる、意思疎通をはかるための土台といえる。基本的にラポールは相手に対する「誠意」「好意」「敬意」によって築かれるものだが、次のような特定のコミュニケーションスキルにより、意図的にラポールを築くことも可能である。
ペーシング:相手の話し方(声のスピード、音程、大小、リズム、呼吸など)に自分の話し方を合わせる
ミラーリング:相手と動作・しぐさを合わせる
なお、ラポールが築けていない状態のことをアンチラポールという。