コンサルタントコラム 人材マネジメント働き方改革大企業組織マネジメント 「大企業病」は中小にも感染する—自動車販売店の改革に学ぶ、無責任な責任者の構造 大企業病は“規模の病”ではない 「大企業病」という言葉を聞くと、多くの人は巨大企業の官僚主義や形式主義を思い浮かべるだろう。だが、実際には企業規模に関係なく、その病はどんな組織にも静かに忍び寄る。大阪のとある自動車販売店がかつて陥っていた組織崩壊の危機は、その典型である。 ワンマン体制が生んだ“考えない組織 同社が抱え... 2025年11月27日 大野 順也
コンサルタントコラム OKR人材マネジメント企画戦略人事 OKR導入の光と影/ビジネスモデルと人材育成思想の整合性を問う OKRという“魔法の仕組み”への幻想 近年、MBO(目標管理制度)に代わり「OKR(Objectives and Key Results)」を導入する企業が増えている。OKRは、短いサイクルで高い目標を掲げ、組織全体でフォーカスを合わせる仕組みだ。ドミノ・ピザ ジャパンもその一社であり、OKR導入を機に個人評価制度を廃... 2025年11月25日 大野 順也
コンサルタントコラム 戦略人事文化組織マネジメント経営 戦略か?組織か?/「文化」が戦略を決め、組織を決める時代へ 「戦略は組織に従う」か?「組織は戦略に従う」か? 「戦略は組織に従う。組織は戦略に従う。」このフレーズは経営論の世界で長く語り継がれてきた。しかし実際の企業現場において、戦略と組織の関係はそんなに単純ではない。先日、ある大手食品メーカーの方と話をした。同社は業界のトップブランドとして知られているが、近年は新商品の開発が... 2025年11月19日 大野 順也
コンサルタントコラム 人事人事制度制度戦略人事 病院経営における人事制度改革と組織実行力の再構築 ― 医療方針・看護方針・経営方針の三軸を束ねる“理念”の力 ― 「医療の正義」と「経営の現実」の間で揺れる病院組織 病院経営は、他の産業とは決定的に異なる難しさを抱えている。それは「成果」や「評価」を一般的な事業会社のように数値化・定量化しにくいという点だ。人の命を預かる医療現場では、売上や利益といった経営指標だけで職... 2025年11月17日 大野 順也
コンサルタントコラム マネジメント人材マネジメント働き方改革戦略人事 働く自由と成果─これからの日本型人材マネジメントの転換点 柔軟性の時代に問われる“成果”という基軸 2025年、ロート製薬が発表した「ビヨンド勤務」は、日本企業の働き方改革の文脈において象徴的な出来事だ。週3日・週4日の勤務を選択し、残りの日数を複業や学び、社会活動に充てることを認める。勤務日数に応じて給与を3/5・4/5に設定しながらも、福利厚生や評価制度は週5勤務者と同等... 2025年11月13日 大野 順也
コンサルタントコラム シニア人材人材マネジメント働き方改革成果主義 「シニア活用」の本質ー年功主義から本当の成果主義へ 変わらないことが「当たり前」だった時代 日本の人事制度は、長らく「変わらないこと」に価値を見出してきた。高度経済成長期においては、企業が成長し、市場も右肩上がりに拡大していく。昇進も昇給も、勤続年数とともに自動的に与えられる仕組みが整っていた。いわば「努力し続ければ、報われる」という構造が社会の前提として共有されていた... 2025年11月11日 大野 順也
コンサルタントコラム AIDX人材マネジメント働き方改革 AI×人事DXが突きつける“本質的な意識改革”――仕事ができる人とできない人の分岐点 人事DXの進展が示す「構造変化」 近年、多くの企業で人事DX(デジタルトランスフォーメーション)が加速している。『日本の人事部』の「人事DXの推進状況に関する実態調査」でも示されている通り、企業の8割以上がDX推進に取り組んでおり、その背景には少子高齢化による人手不足、働き方改革、リモートワークの浸透など、複合的な外部... 2025年11月7日 大野 順也
コンサルタントコラム BPaaS人材不足効果外部化 BPaaSが中小企業の未来を左右する──「自前主義」を超える時代の人材・システム戦略 人手不足の構造的危機と「旧来型対応」の限界 日本社会では少子高齢化が急速に進行しており、15〜64歳の生産年齢人口が65歳以上を支える割合は今後さらに低下する見通しです。これは単なる一時的な人材不足ではなく、構造的な労働力供給制約です。 企業経営、とりわけ中小企業にとって、この現実は極めて深刻です。これまで多くの企業は... 2025年11月4日 大野 順也
コンサルタントコラム 奨学金奨学金バンク奨学金返済奨学金返還 奨学金返還支援(代理返還)制度とは?利用企業が増加している広がる理由と、もたらされるメリットとは 奨学金制度の現状 日本学生支援機構(以下、JASSO)の調査によると、令和5年度には、大学生の約3人に1人が奨学金を利用しています。つまり、大卒で採用を行う企業の新卒社員の約3割が奨学金の返済を抱えているということが推測できます。そして、奨学金の平均貸与総額は一人当たり約313万円で、大学卒業後に約15年かけて返済する... 2025年4月24日 大野 順也