スピンオフ(spin off)とは、大企業において、会社の一部門を切り離し独立させることである。元々の企業から出資などを受けて独立する場合を指し、資本関係が継続するのが特徴だ。また、元の企業のブランドなどの資産を活用できる場合が多く見られる。
従来の大企業では、優れたビジネスアイデアであっても、その市場がニッチであったり競争が激しく収益化が難しいと判断されたりした場合には、事業化されることなくアイデアが埋もれてしまっていた。
しかし、昨今の変化が激しい市場環境の中では、これまでの判断では収益化が見込めないと思われていたものでも、優れたビジネスアイデアやビジネスモデルに着目し、資金・事業化を支援することで経営資源の有効活用を図るようになった。
スピンオフのメリットは、意思決定プロセスの短縮化による迅速な意思決定の実現にくわえ、事業展開も子会社独自で柔軟に行うことができることだ。ちなみに広義ではスピンアウト(Spin-out)も同義だが、これは資金などの支援を受けずに独立して事業展開を行うことである。