経常利益とは、「営業利益」に、受取利益や受取配当金、仕入割引などの本業以外の稼ぎ「営業外収益」を加えて、そこから支払利息、割引料、社債利息などの「営業外費用」を差し引いた数値である。(財務活動を通じて発生する収益は経常的に発生する可能性があるため、総合的な企業の収益力を示すと捉えることができる)
[経常利益=営業利益+営業外収益-営業外費用]となる。
人事関連において、経常利益は賞与原資を算出する際の業績指標として活用できる。そうすることで、従業員に企業活動における成果に対する意識付けを強化することが可能というメリットがある。しかしその一方で、会社の財務活動の成果も含まれるため、管理部門以外の人材にとっては納得感が得られない懸念もある。
なお、アメリカの会計基準における損益計算書には、日本会計基準での「経常損益区分」はない。
日本会計基準での営業外費用、特別損失に区分される項目のうち、事業に関するものは、営業費用に計上されるようになっている。
つまり特別損益に計上する固定資産の売却益などの収支を加減した日本基準の「経常利益」は、アメリカでは「税引き前利益」に近いものとなる。
関連用語
当期純利益
売上総利益
売上高成長率
営業利益
限界利益
総資産利益率