グラスシーリング(glass ceiling)とは、昇進対象となる能力があるにもかかわらず、性別や人種といった職務に関係のないことが原因で昇進できない状態のことを指す。
日本語に訳すと「ガラスの天井」となり、これは、見えない天井によって昇進が阻まれているという状態を表現した比喩である。
一般的には、女性が上級管理職に昇進しにくい状況を指して使われることが多い。

グラスシーリングが、女性の昇進を阻む見えない壁という意味で使用されるようになったのは、1986年3月24日発行の『ウォールストリートジャーナル』において、キャロル・ヘイモビッツとティモシー・シェルハードが使用したのが最初とされている。その後、アメリカ連邦政府労働省が1991年に公的に使用した。これにより、女性やマイノリティグループが見えない壁によってキャリアパスの障害を抱えていることを認めている。

日本の女性管理職の比率は、2021年の調査(帝国データバンク)によると、課長相当職以上の管理職に占める女性の割合は過去最高の8.9%となった。しかし、政府が目標としている「女性管理職30%」を上回っている企業は、いまだ1ケタ台にとどまっている。

女性活躍推進法の法改正により、2022年4月1日より、労働者数301人以上の事業主に女性が活躍できる行動計画を策定・公表することが義務付けられる。

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