家族手当とは、配偶者や子供のいる社員に対して企業側が支給する手当のことである。家族手当のほとんどは扶養家族に限定されており、扶養手当と言われることもある。家族手当の目的は、社員の生計費を補い、家族を抱える社員に安心して働いてもらいたいという意味合いがある。
この制度は高度成長期の産物であると考えられる。なぜなら、高度成長期には労働力を確保する必要がおおきく、また終身雇用が当たり前だったため、社員とその家族を企業が金銭的に支援することには、企業サイドにとってもメリットがあったのだ。
家族手当は、基本給にプラスして支払われるもので、企業側はかならず支払わなければいけないう義務はない。よって、家族手当が支給されない企業もある。支給される企業においては、一般的に扶養家族の人数に応じて支給金額が決められている。
家族手当の場合は、扶養の有無にかかわらず手当が支給されるが、扶養手当の場合は「不要している」事実が必要となる。また、その規定は企業の判断に左右される。
2018年5月現在の厚生労働省による調査では、家族手当制度がある事業所は全体の76.5%にのぼった。