キャッシュ・マネジメント・システム(cash management system)とは、グループ会社を有する企業が、グループ全体の資金などの財務機能を親会社や中核会社に集約させることで、効率的な連結運営や資金運用を可能にする手法、またはそのシステムのことである。直訳すると「現金管理システム」となる。CMSと略されることが多い。
キャッシュ・マネジメント・システムを導入することによるメリットは
・グループ企業の資金管理がしやすくなる
・グループ全体としての資金管理を自動化・一本化することによる効率化・コスト削減
・銀行借入を圧縮できる可能性が高くなる
具体的には、各グループ会社に資金管理担当者を配置する必要がなくなったり、プールしておいた資金を、設備投資や運転資金を必要とするグループ会社に振り分けることで資金調達をする必要がなくなったりする。
つまりCMSをかつようすることで、グループ全体で資金を有効活用できるというのがおおきなメリットだ。
また、連結決算しやすくなるというのもメリットになるだろう。
CMSは、昔は売上高1兆円超の大企業グループで活用さえることが多かったが、1997年に純粋持ち株会社制度が解禁したことを受け、近年では中堅規模企業においてもCMS導入が増加している。