黄犬契約(おうけんけいやく、こうけんけいやく)とは、労働者を雇用する際に、労働組合に加入させない、もしくは労働組合から脱退することを条件に労働契約を交わすことである。しかし、こうなると結果として組合員が少なくなり、労働組合の会社に対する交渉力が弱体化するため、労働条件の維持改善や賃金上げなどの向上を図りにくくなる。
黄犬契約は、労働組合法7条で禁止された不当労働行為である。
なぜ黄犬契約と呼ぶのかというと、1920年代のアメリカ恐慌時代において、経営者が労働運動を弾圧するため労働組合に加入しないこと、労働組合離脱を雇用条件とする方法を用いるようになり、この条件を受け入れた労働者のことを「黄色い犬」と呼んだことが由来となっている。