個人請負労働者とは、企業と雇用契約を結ばずに業務を請負う者のことを指す。たとえばフリーランスのライターやフランチャイズ店長、生命保険会社の外交員、システムエンジニアなどが、企業と直接雇用関係をもたない対等な事業主として業務を請け負うケースが増えている。
請負労働者という雇用形態が、企業と個人にもたらす影響には以下のようなものがある。

企業側にとって
・福利厚生を提供する義務がない
・自社内で能力開発を行うことなく専門性を得られる
・業務時間を業務量に応じて調整しやすく人権コストを抑えられる

個人側にとって
・自分のペースで働くことができる
・ひとつの企業だけでなく、枠を超えた職務を経験できる
・労働基準法が適用されないため、労災保険の対象外となり、賃金の最低水準が設定されていないなど保障が少ない

このように、企業にとっては余剰人員を抱えるリスクを回避しやすくなり、自社にない専門的なノウハウを得られるメリットがある。
一方で、個人としては保障が充実していないため特別高いスキルを有していない場合には生活が厳しくなることが想定される。

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