エンパワーメント(empowerment)とは、「権限委譲」「自信を与えること」などを意味する。企業経営においては、管理者がもつ権限を部下に与えたり、または部下と共有したりするマネジメントのことだ。これにより、組織に属する一人ひとりが抑圧を感じることなく自力を点けていくことになるという期待がある。
もともとは、アメリカにおいて、市民運動や先住民運動などの公民権運動で生まれた概念で、1980年代の女性権利獲得運動をとおしてその考え方がひろまっていった。
ただ、部下に権限を与えればその分「責任」も負うことになるため、高いストレスや業務負荷を強いる可能性があることも気を付けておきたい。たとえば職場環境やリソースが不十分な現場においては、エンパワーメントが適切に機能しないケースも見受けられる。