役員退職慰労金とは、役員の退職時に支給される退職金のことを指す。月額支給される役員報酬と同様で、定款または株主総会でその金額や支払い方法を定める必要があるが、一般的に、具体的な金額や支払い方法、支払時期は取締役会決議に委ねられている場合が多い。また、法人税法上、不当に高額な場合を除いては損金算入が認められているので節税にもつながり、企業側にとってもメリットがある。
しかし近年は、役員報酬に関して会社業績や株主利益との連動性が重要視されていることもあり、年功的要素の強い退職慰労金は廃止されてきており、役員退職慰労金制度自体がない企業や、廃止した企業も多い。
また、2010年3月11日より、上場企業に役員報酬の開示が義務付けられることとなったが、退職慰労金についても開示義務の対象となった。