「ま」から始まる人材マネジメント用語一覧

この記事では「ま」から始まる人事・人材マネジメントに関する用語を中心に採録しています。

マーケットフォロワー戦略

フォロワー戦略とは、競争対抗戦略で採用されうる策のひとつであって、リーダー企業やチャレンジャー企業の模倣をしながら経営資源の蓄積を図っている企業が採用している戦略のこと。

コトラーによれば、競争対抗戦略において企業が取り得る策は、①リーダー戦略、②チャレンジャー戦略、③ニッチ戦略、④フォロワー戦略の4つあるといっている。

このうちフォロワー戦略は、他社への攻撃をしかけてマーケットシェアを大きく変えようとはせず、リーダー企業やチャレンジャー企業の後を追うことで利益を上げようとしている戦略のこと。

マイスター制度

ドイツでは、各職人の専門的な技術や理論を完全にマスターした人をマイスターとし称号を与え、称えられる。近年、日本の人事領域においても、このマイスターの概念を取り入れ、1つの分野に精通したプロフェッショナルや、匠の技を極めた従業員を適切に処遇する仕組みとして、或いは、そういった専門分野を確立した従業員への対価(報奨金等)支払いの仕組みとして『マイスター制度』といった名称で仕組み化を図り導入している企業が増えている。

仕組みの適切な導入・運用は、従業員が1つの専門領域を極めるための継続的な取り組みを促すことに寄与する。また、『マイスター制度』を導入する際には、対象者を正社員だけに限定せず、契約社員やアルバイトといった、いわゆる非正社員も対象者に含めるといった傾向も1つの特徴。従って、『マイスター制度』は正社員、非正社員を問わず、広く従業員のモチベーションの維持・向上の施策の1つとして活用されている。正社員、非正社員の垣根が崩れてきている雇用環境においては、重要性の増す仕組みの1つとして今までと同様に、今後も注目される仕組みと言える。

マインドシェア

消費者の心(マインド)に占める企業ブランドや商品ブランドの占有率(シェア)のことを指す。
また、消費者の心理にある、自社ブランドが占める重要度とも言える。

マインドシェアを測定するための具体的な方法としてよく用いられるのが純粋想起率を調べるというものです。
想起される順番に記録しておき、最も初めに想起されるブランド(トップオブマインド)のシェアをもってマインドシェアとなる。
例えば「コンビニと言えば、まずどこを思い浮かべるか」のように、
最初に頭の中に浮かぶブランド1つを答えてもらったときの割合である。

自社の事業が顧客の役に立っているかどうか、どうすればわかるのだろう。
その成果は今年度の利益のなかではなく、顧客のマインドシェアやハートシェアに反映されると考えられている。
よって、マインドシェアやハートシェアを着実に伸ばしている企業は、必然的に市場シェアや収益性も向上させることになる。

マインドマップ

トニー・ブザンにより提唱された情報整理法(ノート法)、図解表現技法、思考ツールである。
脳の機能を理解した上で、それに沿った技術体系がなされている。
キーワードやキーイメージを中央に据え、ネットワーク状(放射状)の図式を使用し情報の整理、優先順位付けを行う。
脳細胞のような形状で描かれることから、脳にとって自然なスタイルで効率よく記憶することができるとされている。
脳は文章ではなく、イメージ・色・キーワード・アイデア・論理・空間的知覚を結びつけることで機能しているとの考えに基づいている。

マインドマップを活用するメリットととして以下のことが挙げられる。

  • 中心となる概念が明確に定義されている
  • 重要なアイデアは中心近くにあるので、一目でわかる
  • 重要な概念がキーワードに凝縮され相互関係が一目瞭然なので関連づけしやすい
  • 後から書き加えるのが簡単な構造になっている
  • 一つ一つがユニークな作品なので、記憶に定着させやすい

・マインドマップの活用により、以下のことに役立つとされている。

  • 情報の整理
  • 記憶の定着
  • 創造力の発揮

マコーミック・プラン

マコーミック・プラン(McCormick plan)とは、経営内部の組織のひとつでアメリカで始まった従業員による経営参加のひとつの制度のこと。
マコーミック食品が創案した。
青年重役制度や販売委員会など、多数の人が経営方針の策定に関与できる制度を設けて、複層的な管理を実現する仕組みのこと。
人間関係の改善やモラル向上、若手リーダーの育成などの効果が見込まれる。

マズローの欲求階層説

マズローの欲求階層説(theory of needs-hierarchy)とは、A.H.マズローによって提唱された理論。
欲求とは人間に行動を起こさせる原因となり、欲求を統制する意思と、動機付けの要因となる。
また、欲求は同じ次元に存在するのではなく、欲求よ種類により、次元の違いがあり、階層構造になっていると考えた。(欲求5段階説:マズローの5段階欲求説)

低次から、生理的欲求→安全の欲求→社会的欲求→自我の欲求→自己実現の欲求
低次の欲求が満たされていくと、より高次の欲求に移行していくもの。

マトリクス組織

マトリクス組織(matrix organization)とは、ライン組織や事業部制組織のような安定性の高い固定化された機能部門の系列と必要時に柔軟に組織される機動性に富むプロジェクト等のモジュール組織を配置することで各部門のバランスを確保する組織のこと。

責任や役割においても会社組織としての専門機能の遂行に対しては、ライン組織の長が責任を負い、随時実施されるプロジェクトに関しては、プロジェクトマネジャーが責任を担う。

従って、メンバーのレポーティングは、機能組織へ行うものと、随時アサインされるプロジェクト等に対して行うものと双方あり、レポーティングラインが交錯することが特徴でもあり、煩雑な点でもある。
常にプロジェクトベースで業務遂行がなされる、IT業界やコンサルティング業界などに多い組織形態である。

マネジメントゲーム

マネジメントゲーム(management game:MG)とは、経営診断の新しい手法としてソニーの経理グループより考案されたもの。
購買、販売、労務、資金といった企業活動をグループの1人が行い、仮想の会社を大きくしていくゲームのこと。

マネジメントバイアウト

マネジメントバイアウト(management by out:MBO)とは、経営陣が会社オーナー(株主)から事業を買収する手法のうちのひとつ。
経営陣がベンチャーキャピタルからの出資や銀行などからの融資を受けて買収会社を設立し、元の会社から株式を買い取り経営権を取得、買い取った会社と買収会社を合併させて新会社を設立する。

欧米で多く採用されている手法だが、近年日本でも当該手法によって買収を行い、上場廃止を行う会社も増えている。株主の短期的な収益志向から脱却し、中長期的な視点で抜本的に会社を立て直す(改善する)ために用いられるケースも多い。
(上場企業等が、短期的なマーケットの期待などの影響を受けずに事業再編などを行う場合やに活用されるケースが多く、この場合には上場を廃止して非公開化する場合がある。)

マネジメントバイアウトのメリットとデメリットは下記の通りです。
【メリット】
<売却側>

  • 親企業にとっては、売却資金を使って本業の建て直しを図ることができる。

<買収側>

  • 雇われ経営者からオーナー経営者となるので、経営に対する責任感が一層高まる。
  • 後継者がいないオーナー企業の創業者は、自分の意思を継いでくれるような幹部に事業を譲渡することが可能となる。
  • 現経営陣が大株主になることから、経営方針や雇用方針がそのまま継続される。
  • 上場を廃止する場合

→被買収のリスクを回避できる。
→短期的な株主の利益に惑わされることなく、中長期的な経営戦略による企業経営ができる。
→IRや情報開示をする必要性がないので、企業秘密を保持したままで企業経営ができる。

【デメリット】

  • 元の企業グループを離脱した結果、グループ内取引がなくなる可能性がある。
  • 元の企業グループから外れることによって知名度が低下する恐れがある。
  • 株式公開買付の場合、経営陣が買収側に立つために、買付価格が意図的に低く設定される可能性があり、株主の権利を大きく侵害することがある。
  • 非上場化することで、経営に対する監視機能が低下する恐れがある。

マネジリアル・グリッド論

リーダーシップ行動論の一つとして1964年にテキサス大学教授で経営コンサルタントのブレイクとムートンによって提唱された。
リーダーシップの行動スタイルを「人への関心」と「業績への関心」という2つの側面から捉えた代表的な行動理論である。
リーダーの自己評価と部下評価、相互評価を通して、あるべきリーダー像に近づくためには、どのような自己革新が必要であるかを理解し実践していくことを目的にした技法である。
リーダーシップの行動スタイルを部下との人間関係、マネジメント等の「人間に対する関心」とチームとしてのパフォーマンス等を考える「業績への関心」に対し、そろぞれどの程度関心を持っているか、それぞれの軸を縦軸に9段階、横軸に9段階に分け、出来た81の格子(グリッド)をマネジメント・グリッドと称し、典型的な5つのリーダーシップ類型に分類する。
縦軸に大きくなると、部下との人間関係、マネジメント等の「人間に対する関心」が高くなり、横軸に大きくなると、チームとしてのパフォーマンス等を考える「業績への関心」が高くなる。

1・1型: 業績にも人間にも無関心であり、与えられた業務しか行わない放任型リーダー
1・9型: 業績を犠牲にしても人間への関心が高い人情型リーダー
9・1型: 人間を犠牲にしても業績最大化への関心が高い権力型リーダー
9・9型: 業績にも人間にも最大の関心を示す理想型リーダー
5・5型: 業績にも人間にもバランス良く関心を示す妥協型リーダー

ブレイク、ムートンによると、9・9型がもっとも理想なリーダーシップ類型だと考えられている。

マルチ・キャリア・パス

マルチ・キャリア・パス(multi-career path)とは、従来の正社員を想定したキャリアパスのみでなく、多様な人材に対応した複数のキャリアパス(複線型キャリアパス)を設定し人材の処遇、キャリアを実現していく仕組みのこと。

外部労働市場や内部労働市場における人材の流動化が進み、中途採用者の増加だけでなく、契約社員、パート・アルバイト、派遣社員等従来の基幹社員の範疇に属さない多様な雇用形態の発生を促している。この結果これまでの人事制度等で想定している昇進制度では処遇しにくい人材が増加している。この結果、企業としても多様化した人材を適切に処遇することでモチベートし、コア戦力として最大限活用することが必要になってきている。

従って、雇用形態等にとらわれない、複数の昇進コースや昇進ルールを設定することによって、多様な人材を本人の能力や希望に沿って管理・処遇する制度を実現していく必要性が高まっている。

マルチプル人事管理

一企業内に限定することなく、グループ内企業間での人事異動や副業・兼業を認める人事管理制度のこと。
企業にとっては、より広い視野から人材活用をはかれる上、労働者にとっても働き甲斐のある職場で働ける。
社命よりも社員の自主選択を尊重している制度になる。

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