「こ」から始まる人材マネジメント用語一覧

この記事では「こ」から始まる人事・人材マネジメントに関する用語を中心に採録しています。

子の介護休暇

子の看護休暇とは、小学校へ就学開始時期に達する前までの子を養育する労働者が、事業主に届けることで子供の病気や負傷など看護のために、1年度において5日を限度(小学校就学開始時期に達する前までの子が2人以上の場合は10日)として休暇を取得できる制度のことである。

2017年1月に子の介護休暇が改定・施行された。導入の背景には、少子高齢化の日本において労働者の仕事と家庭の両立の負担を軽減し、働きながら子供を生み育てやすい雇用環境を整備することが課題となっていることが上げられる。

子の看護休暇は、

  1. 労働者の氏名
  2. 子供の氏名と生年月日
  3. 子の看護休暇を取得する年月日
  4. 子が怪我をし、または病気になっている事実を事業主に申し出ることによって取得できる。

子の看護休暇は、年次有給休暇とは別である。また、看護休暇の有効期間は1年間となっており特別の規定がなければ、4月1日~翌年3月31日までである。それ以外の1年間とする場合には就業規則に定める必要がある。子の介護休暇の改定前は、1日単位の取得のみだった。軽度な症状に対しても、1日がカウントされるため運用がしづらい面があった。効率的な時間の活用や取得を促すために、半日単位での取得が可能になった。

子の看護休暇の申し出については、事業主は拒否できない。また子供の病気などによる看護のため、事業主は時季変更権の行使は出来ない。

子の看護休暇の対象者について以下の労働者は、労使協定を結ぶことで適用除外とすることが出来る。

  1. 継続雇用期間が6ヶ月未満の者
  2. 週所定労働日数が2日以下の者
  3. 1日の所定労働時間数が4時間以下の者
  4. 半日単位の取得が困難と認められる業務を行っている従業員

看護休暇中の賃金の取り扱いについては、法律上の規定はなく労使間により有給か無給か定める。看護休暇については、利用の促進と労働者とのトラブル防止のためにも事業主は、就業規則に運用規程を盛り込むなどの整備が必要である。

コア人材

コア人材の用語に明確な定義はなく、企業によって捉え方は様々である。一般的には、企業の事業を中核となって支える人材、あるいは経営をコントロールする側の人材のことを指す。近年では、時代の変化に対応する為、経営のスピード化・効率化及び新規事業創出を図る企業が増えており、各組織(子会社・カンパニー等)において、ビジョンを描き、戦略を立案し、事業を創造していく経営マインドを持った人材が求められている。

従来の日本のジョブローテーション等の人材育成手法では、業務における専門知識の習得や、ゼネラリスト人材の育成には有効であっても、ビジョン策定・戦略立案・事業創造を行える人材は育成されにい。また外部調達も困難なことから、近年では、内部でコア人材を選抜し、育成する企業が増加している。コア人材の育成には、まず自社におけるコア人材の定義、コア・ポジションへ昇格するためのCDP・キャリアパス等の定義、明確化をすることが重要である。

加えて、過去だけでなく、将来的なポテンシャルに関するアセスメントが必要であることから、過去の能力・業績評価履歴だけでなく、コンピテンシー等のアセスメントを実施することが望ましい。育成内容については経営知識(人的資源管理・生産管理・業務プロセス管理・財務等)の習得の他、企業の理念やビジョン、方針への理解なども含まれる。

育成方法には、企業内部での集合研修、外部教育機関への派遣、ストレッチポスト(新規事業立上げ、戦略策定等)への登用などがある。コア人材と対峙して、定型的業務を主として行う非正社員人材をフロー人材と呼ぶ。近年の人的資源管理では、コア人材とフロー人材をいかに効率よくミックスさせていくかが重要となっている。

降格

現在の格付け(資格・等級)より下位格付けに移行すること。格付けが下がるため、賃金も下がる。

考課者訓練

人事考課を行う管理職を中心とした考課者の評価技術のレベルアップを図るための訓練を言う。制度で定められた評価制度の意味や意義、評価方法や基準の共有化だけでなく、被評価者をウオッチするための手法や観点、陥りやすい状況等に関しても学ぶことが一般的である。

合計特殊出生率

合計特殊出生率(total fertility rate)とは、出生可能な15歳~49歳の各年齢ごとの出生率を合計したもので、1人の女性が一生の内に産む平均的な子供の数を表す。

厚生年金基金

企業年金のひとつ。厚生年金保険の老齢厚生年金の一部(代行部分)を支給するとともに、基金独自の給付を上乗せ支給する。厚生労働大臣認可する特殊法人である厚生年金基金の設立が必要な上に、加入員等の設立要件が定められている。

厚生年金保険

厚生年金保険(employees pension insurance)は、公的年金のひとつ。支給開始年齢は、平成13年度より定額部分、平成25年から報酬比例部分が段階的に65歳に引き上げられる(平成37年まで段階実施)。給付としては老齢厚生年金、障害厚生年金、遺族厚生年金、障害手当金がある。

交替勤務制

交替勤務制(shift work)は、長時間に及ぶ勤務時間を交代でつとめる就労形態。2交替制、3交替制、4交替制等、仕事の状況により様々なものがある。24時間操業の工場や電気・水道・ガス等のインフラサービス、公共交通機関等、既存の交替勤務制の業種に加え、近年は各種サービスの24時間化が推進された関係で、システムの保守メンテナンス等のIT関連、小売等のサービス等においても広がりを見せている。

公的年金

公的年金(public pension)には、国民年金(基礎年金)、厚生年金保険、国家公務員共済組合、地方公務員等共済組合、私立学校教職員共済組合がある。

公平理論

公平理論(equity theory)は、Jステーシー・アダムスによって提唱された公平理論である。

自分が「自分の仕事量や投入量(Input)と対価としての報酬(Outcome)」と、「他者の仕事量や投入量(Input)と対価としての報酬(Outcome)」を比較し不公平さを感じる場合、解消し公平となるような行動をとるように動機付けられる。公平とは「自分の投入に対する報酬の比が、他者のそれと等しい場合」に存在する。尚、Inputは「努力、経験、学歴、能力」、Outputは「給与水準、賃上げ、表彰」等が挙げられる。

自分(a)の投入Ia、自分が得た成果Oa、他者(b)の投入Ib、他者が得た報酬 Ob、とすると、以下のようなパターンが存在する。

  1. Oa/Ia = Ob/Ib 自分の投入量に対する出力の割合が、他者と同等で、公平な状態。
  2. Oa/Ia < Ob/Ib 自分の投入量に対する出力の割合が、他者より低く、不公平な状態。
  3. Oa/Ia > Ob/Ib 自分の投入量に対する出力の割合が、他者より高く、不公平な状態。

②、③のパターンの様に、均衡状態が崩れて、不公平さを感じると、その人は公平回復されたOa/Ia = Ob/Ibへと動機付けられる。

等価状態にするには、

  1. 自己のパラメータを変える
    • Oaを変える。例:報酬を増やす(或いは減らす)ことを要請する。
    • Iaを変える。例:自己の努力を増やす(或いは減らす)。
  2. 他者のパラメータを変える
    • 他者の投入量と報酬の比を変える。例:他者の努力を増やす(或いは減らす)ことを要請する。
    • 比較対象を変える。例:自己の投入と結果の比と等しい他者にする。
  3. ①~③のパターンを認識しない(出来ない)状態にする
    • 比較そのものを避ける。例:退職する。 等が考えられる。

不公平感は給与の絶対額の多寡ではなく、他者との比較によってもたらされる。他者と比較して報酬が多い(或いは少ない)と感じるかがモチベーションに影響するのである。つまり、公平性は、社員の主観的な判断によるものであるため評価者がコントロールすることは難しい。

しかし、公平性を分解すると、「分配的公平」、「手続き的公平」があり、それぞれ「結果」に対する公平性、「プロセス」に対する公平性を指すが、「結果」に対する公平性が損なわれても、「プロセス」に対する公平性が確保されていれば、モチベーションが維持されるという考え方がある。よって、評価者は、社員のモチベーションを維持するために「結果(賃金など)」に対する公平性が担保出来なくとも、「プロセス」に対する公平性の確保に留意することが求められる。

号俸表

号俸表とは、等級別、号別に賃金額が記載された賃金表を指す。評価結果に関係なく、毎年ある一定の号俸ずつ昇給する仕組みは、「単純号俸表」と呼ばれ、一方で、評価を加味し、評価ランクに応じて複数号昇給するものは、「段階号俸表」と呼ばれる。例えば、S評価の場合は6号俸、B評価の場合は2号俸ずつ昇給するといったようなものが「段階号俸表」の例として挙げられる。

また、どちらか一方だけを用いたものではなく、「単純号棒表」と「段階号棒表」を合成したものや、洗い替え方式を考慮した「複数賃率表」といったものもある。「単純号俸表」は将来の賃金の増加が予想しやすく、使用者は人件費に関する予算が立てやすいというメリットがあるが、評価結果に関係なく年功的に昇給してしまうデメリットもある。

また、「段階号俸表」においても、過去の評価結果の積み上げとなるため、年功的な運用になりやすく、被評価者の保有する能力と賃金との間に乖離が生じやすいというデメリットがある。これらの乖離を是正するための方策と洗い替えの考え方を用いる、あるいは、降給(降号棒)を設定すること等が挙げられる。

公民権行使の保障

使用者は、労働者が労働時間中に、選挙権その他公民としての権利を行使し、又は公の職務を執行するために必要な時間を請求した場合においては、拒んではならない。但し、権利の行使又は公の職務の執行に妨げがない限り、請求された時刻を変更することができる。(労働基準法第7条)

公民権を行使している時間が労働していないため、ノーワークノーペイの原則に則って、この時間は給料を支払わなくとも問題はない。但し、労働協約や労使協定等当事者の合意がある場合にはこれによる。

公民としての権利とは、公民に求められる国家の公務や、公共団体の公務に参加することなどを意味し、具体的には以下のような業務を指す。

(例)行政解釈、昭63年基発第150号

  • 公民の権利
  • 公職の選挙権、被選挙権
  • 特別法の住民投票
  • 憲法改正の国民投票等 等
  • 公の職務
  • 衆議院議員その他の議員、労働委員会の委員、陪審員、検察審査員等の職務
  • 民事訴訟法により証人、刑事訴訟法による証人、労働委員会の証人等の職務 等
  • 使用者が公民権行使を拒んだ場合、拒んだだけで法律違反となり、6ヶ月以内の懲役もしくは30万円以下の罰金が科せられる。
  • 裁判員制度の裁判員もしくは候補者に選ばれ、裁判所に出向いた場合、本条の公民権の行使(公務)として取り扱われる。

交流分析

交流分析(transactional analysis=TA)とは、米精神分析医、E.バーンによって提唱された人間関係や人の行動を理解するための理論体系。TAは、パ-ソナリティ-論、人間関係論としても活用され、心理療法の場面ばかりでなく人間関係の教育、個人の成長、リ-ダ-シップ開発、人間集団としての組織開発などの場面でも広く活用されてきた。また、カウンセリングの場面でも活用されている。

コーチング

コーチング(coaching)とは、人材育成を行う手法の1つである。質問型のコミュニケーションを使い、目標に対して相手が取るべき行動を自ら選択することを促す手法であり、自律的な選択により行動を誘発することを実現できる。

元々、英語の馬車(coach)を意味する言葉であり、そこから人を目的地まで運ぶという意味に派生し、転じて「人を指導する」という意味になった。1800年代には、大学で学生に指導する個人教師を「コーチ」と呼ぶようになり、1880年からは、スポーツの世界でも指導者を「コーチ」と呼ばれ、その後ビジネスの分野においても浸透するようになった。

ビジネスの分野で広く活用されるようになった背景には、技術の進歩や環境の激しい現在において企業が自律型人材を求めるようになったことや、マネージャーに部下の能力を引き出す指導者との役割を求められるようになったことが上げられる。

コーポレート・ガバナンス

コーポレート・ガバナンス(corporate governance)は企業統治、または企業の意思決定に対して影響を及ぼす体制等を指す。
あるいは、企業が社会や個人のために、どのようにあるべきかを示す考え方を言う。
企業の事業は、多くのステークホルダー(株主・顧客・従業員・取引先・金融機関等)によって成り立っているため、経営者の利己的な意思決定を抑制し、相互の利害関係を円滑に調整しながら経営をコントロールする仕組みが必要であり、近年企業統治の観点から当概念が重要視されている。

ゴーレム効果

ピグマリオン効果のように「期待」と「成績」に因果関係があるのであれば、その逆もまた成立すると考えられた現象を、ゴーレム効果という。
人に対し悪い印象を持ち接することにより、その印象が良い印象を打ち消して悪い影響のほうが勝ってしまい、悪い人と実際になってしまうことを指す。

ピグマリオン効果とは正反対の意味を持つ。例えば教師が生徒と接する際に、この生徒は成績の良くない生徒だと思いながら、この生徒に対して成績の上がる見込みがない期待度の低い状態で接すると、その期待通りに生徒の成績が下がることがある。

ゴーレムという名前の由来:このゴーレムとはユダヤの伝説にある意思のない泥人形のことであり、呪文で動き出すのだが、額の護符の文字を1字取り去ると土に戻るという話から引用されている。

個別賃金

個別賃金(Individuak Wage)は、職種、等級、年齢、勤続年数、特定スキルといった各条件によって特定される賃金を言う。
賃金の把握の方法としては、平均賃金、個別賃金、個人別賃金の3種類がるがそのひとつの方法。例えば、30歳、大学卒、入社8年目、営業職等といった条件で特定されるものを指す。この条件を更に細分化して、該当者が一人に絞られると、個人別賃金となる。

雇用契約

当事者の一方が相手方に対して労務に服することを約し、相手方がこれに対して報酬を与えることを約束する契約(民法)。書面をもって契約することが一般的であるが、口約束であっても効力は発生する。

雇用のミスマッチ

雇用のミスマッチとは、求人と求職のニーズが一致しないことである。ニーズの不一致には、求人需要が高い業種と求職需要の高い業種の不一致や、求人過剰の職種と求人不足の職種といった「業種・職種間ミスマッチ」、能力・経験・年齢・勤務条件などの不一致による「条件ミスマッチ」、求職者の性格や意欲が会社の風土に合わないといった「性格・意欲ミスマッチ」などがある。

雇用のミスマッチの背景には、バブル崩壊に伴う失業者の増加や団塊ジュニア・女性の社会進出による人材過剰で若者の就職が困難になり選択範囲が狭まったことと、経済環境の変化に伴う年功序列の崩壊や成果主義の導入による労働環境の悪化が重なったことが挙げられる。また、雇用形態の多様化に伴う若年層の仕事に対する価値観・就業意識の変化、採用の際に企業が「職業能力・経験」を重視する一方、求職者が「やりたい仕事」を重視するなど、求職者が職業能力習得の必要性を軽視している問題などが挙げられる。

近年、求人が雇用に結びつかないは、選考段階において上記のようなミスマッチが発生するためであり、完全失業率の高さや、雇用情勢の悪化の大きな原因の一つだとされている。雇用のミスマッチ対策として、国は「総合雇用対策」を各地方自治体と連携し、規制・制度改革を通じた新市場・新産業の育成、官民の連携による職業紹介・能力開発を積極的に推進し、人材の適材適所の実現などの施策を講じている。

雇用保険

雇用保険(employment insurance)は、雇用保険法に定められた失業給付のほか、失業の予防、雇用構造の改善、労働者の職業能力の開発・向上、その他労働者の福祉の増進等を目的として、各種の助成・援助を行うものをいう。

雇用保険の保険者は「国」であり、公共職業安定所(ハローワーク)が事務を取り扱っている。掛け金は事業主と労働者が原則折半して負担する。

労働者を一人でも雇用する事業主は、事業主・労働者が希望すると否とにかかわらず、すべて適用事業となる(農林水産事業のうち労働者が5人未満の個人経営の事業については、当分の間任意適用事業となる)。

コンピテンシー

コンピテンシー(competency)とは、1990年代よりアメリカで広く一般化したもので、スペンサー&スペンサーのモデルが有名。
特定の状況のもとで、特定の目的を達成するために、特定の成果を生み出すことができる力という行動特性を表した実践的な概念。一般には好業績者の行動特性の発揮度を抽出し、モデル化して活用する。近年は広く人材マネジメントに活用され、人事考課の評価項目としても活用されている。

コンプライアンス

日本では法律や規制に従う「法令遵守」の意味で使用されることが多い。企業や行政における各種違反行為などによって、社会的信用の低下、損害賠償請求や売上の低下などで多大な損失を被ることが懸念されるため、リスクマネジメントの見地より、企業・行政とも自主ルールを定めたり、専門組織を設けたりすることで、違反行為などの撲滅を図っている。まずは、法令・社内規定の整備、マニュアル化に加え、職員・従業員への教育などを実行するケースが多い。

個人請負労働者

個人請負労働者とは企業と雇用契約を結ばずに個人の業務の請負う契約社員のことを指す。個人請負労働者という雇用形態が企業と個人にもたらす主な影響は以下のことが挙げられる。

【企業】

  • 福利厚生を提供する義務が発生しない
  • 自社内で保有していない専門性を、能力開発を行うことなく得られる
  • 業務時間を業務量に応じて調整できるため、従業員に比べコストも抑えられる

【個人】

  • 規定に縛られることなく自分のペースで仕事に取り組むことができる
  • 一企業の枠を超えた職務を経験することができる
  • 事業主として扱われるため、労働基準法が適用されず、労災保険の対象から外れたり、賃金の最低水準が設定されなかったり、正規の労働者と比べ保障が少ない

企業としては余剰人員を抱えるリスクを回避でき、更には自社にない専門知識を得られるなどメリットは大きい。
一方で、個人としては保障が充実していないため高度な専門知識を有していない場合は生活を成り立たせるのに非常に厳しいことが想定される。

【主な個人請負労働者の職業】
フランチャイズの店長、フリーの編集者、フリーデザイナー、生命保険会社の外交員、システムエンジニアなど。

雇用条件通知書

労働者を雇い入れる際に、雇用者が、業務の種類や賃金、雇用期間といった項目を、通知する書面のこと。「雇入通知書」「雇用通知書」「労働契約書」等と同じ。名称は雇用者(会社)によって異なる。

雇用通知書

労働者を雇い入れる際に、雇用者が、業務の種類や賃金、雇用期間等を、通知する書面のこと。「雇用通知書」「労働契約書」「雇用条件通知書」等と同じ。名称は雇用者(会社)によって異なる。

国民総幸福量

国民総幸福量とは、(GNH ブータン王国のシグメ・センゲ・ワンチュック国王が提唱している幸せを示す指標。GDPを補完する指標として欧米でも注目を集めている他、中国では、GDP偏重になるあまりに過剰投資や貧富の格差などの社会問題を生みだしていたとの認識が広がっているため、重慶市や北京市、広東省、貴州省などがGNHを参考とした具体案を掲げている。

今までは、民族、宗教、文化など様々な要素があるために幸福を指標化することは出来ないとブータン側も発言していたが、欧米はじめ多くの国の要望から指標作りが行われている。

  1. living standard(生活水準)
  2. cultural diversity(文化の多様性)
  3. emotional well being(感情の豊かさ)
  4. health(健康)
  5. education(教育)
  6. time use(時間の使い方)
  7. eco-system(自然環境)
  8. community vitality(コミュニティの活力)
  9. good governance(良い統治)

の構成要素を72のインデックスにまとめ、さらに政策分野やプロジェクト対象ごとに数十のインディケーター(変数)と4段階評価で綿密に評価・算出される。

ブータン国立研究所所長である、カルマ・ウラはGNHについて以下のように述べている。「経済成長率が高い国や医療が高度な国、消費や所得が多い国の人々は本当に幸せだろうか。先進国でうつ病に悩む人が多いのはなぜか。地球環境を破壊しながら成長を遂げて、豊かな社会は訪れるのか。他者とのつながり、自由な時間、自然とのふれあいは人間が安心して暮らす中で欠かせない要素だ。 金融危機の中、関心が一段と高まり、GNHの考えに基づく政策が欧米では浸透しつつある。GDPの巨大な幻想に気づく時が来ているのではないか。」 似たような指標に人間開発指数(HDI)がある。

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