人材マネジメント

人材マネジメントとは、企業のビジョン・ミッション・戦略を実現するために、人材活用の仕組みを整備することを指す。
人材マネジメントの仕組みを構成するパーツは、採用、育成、配置・異動、評価、報酬、昇進・昇格などさまざまだ。これらのパーツをそれぞれ独立したものとして捉えるのではなく、ビジョン、ミッション、戦略との一貫性が持たされた内容であることが望ましい。そのうえで、各パーツが相互に有機的な連動性をもちながらサイクルとして機能していなければならない。

このサイクルを繰り返しまわしながら状況に合わせて変化したり改善したりしていくことで、人材マネジメントの質を向上させることができる。そして結果として、企業のビジョン・ミッション・戦略を実現させることにつながるのだ。

しかし、マネジメントの仕組みは画一的に運用するだけではなく、社員一人一人の事情に合わせて運用される場合もある。たとえばおなじ「異動」でも、組織体制の変更やローテーションという社員を「マス」で捉えた運用と、親の介護のために地元に戻る必要があるといったプライベートな個別の事情を捉えた運用とがある。つまり人材は、感情や成長がある「生身」の人間であるため、人材マネジメントを考える際には、経営者側の論理だけではなく、社員の論理にも配慮しなければならない。